2007年7月 「夏風邪あれこれ」


              プール熱、手足口病、ヘルパンギーナなど、夏に流行しやすい風邪の症状
              がみられる病気を一般にまとめて夏風邪とよびます。これらは殆んどがウ
              イルスによる病気です。鼻水や咳を主な症状とする冬の風邪と違って、高熱
              やのどの痛みなどを訴えることが多いのが特徴です。
              「プール熱」
              アデノウイルスが原因です。潜伏期間は5〜7日です。咽頭結膜熱ともい
              れ、文字通りのど(咽頭)が赤く腫れ目(結膜)が赤く充血して高熱が3〜5日
              続きます。インフルエンザのように咳やくしゃみによる飛沫感染が主ですが、
              プールを介して目やのどに直接感染することが多いため、プール熱ともよば
              れています。
              「手足口病」
              エンテロウイルスが原因です。手の平、足の裏、口の中に生の米粒のような
              水疱ができます。多くが無症状ですが、口の中を痛がることもあります。               
              「ヘルパンギーナ」
              これもエンテロウイルスが原因です。のどの奥に水疱ができ高熱が出ます。
              のどが痛くて、食べたくても食べられないということもあります。高熱は2〜3日
              続きます。水分が摂れれば大丈夫です。              
              これらの夏風邪に罹った場合、通園はどうするかというと、プール熱は主な症
              状がなくなってから2日が経過するまでとなっています。手足口病やヘルパン
              ギーナは治ったあとも数週間は便からウイルスが排泄されますので、それま
              で通園を休ませるというのは現実的ではありません。また重症になることも少
              ない病気ですから、元気であって食事も普通に摂れるようであれば通園は構わ
              ないでしょう。
              なお「エンテロ」というのは「腸」という意味です。