2007年5月 「嘔吐下痢症」

             この1〜2週間ほど久万高原町では嘔吐下痢症が流行しています。
             今年はじめにはノロウイルスを原因とした流行があり、ようやく収ま
             りかけたところに再び流行してきましたので、ご注意ください。今回の
             ウイルスはおそらくロタウイルスではないかと思われます。白っぽい
             下痢便が特徴です。発熱を伴うことも半数くらいあります。ロタウイル
             スは吐物や糞便を触った手を介して口から入ってきますので、手洗
             いが大切になります。潜伏期間は1.5〜2日くらいです。治ってからも
             数日は便中にウイルスが排泄されます。治療の基本は脱水をいかに
             軽減するかにかかってきます。

             食事に関しての注意を述べます。母乳はそのままお続けください。
             ミルクの場合は7割くらいに薄めて1回の量を少なくして、回数を多く
             してください。乳児用のスポーツドリンクを与えても良いでしょう。
             離乳食は段階を下げましょう。1日くらい離乳食を抜いてもかまいませ
             んが、脱水を防ぐために水分補給はこまめに行なってください。幼児
             期の子どもさんには食事を無理強いすることは止めて、食欲がでてく
             るまでは水分補給を心掛けておけばまず大丈夫でしょう。飲ませても
             吐いてしまう場合は、早めの小児科受診をお勧めします。脱水が強く
             なると点滴も入りにくくなります。