2009年12月「新型インフルエンザの流行と対策について」

          4月にメキシコで発生した豚由来新型インフルエンザは、瞬く間
          に世界中へ拡がっていきました。
          愛媛県でも8月に流行しはじめ、一旦収まったようにみえましたが、
          11月には久万高原町においても蔓延してきました。

          今回の新型インフルエンザの特徴は、殆どの人が免疫を持って
          いないことであり、基礎疾患のない人でも重症化し死亡すること
          がある点です。12月2日時点で、全国の入院患者数は1万人を
          超えました。また異常行動や、10歳以上の子どもでもインフル
          エンザ脳症を起こすことが多いのも特徴です。
          また肺炎を起こしやすいのも特徴です。

          インフルエンザと診断するために鼻やのどから採取した検体で
          迅速検査を行うことがあります。この検査は罹ってからの時間
          が短いと陰性になることがあります。また、季節性のインフルエ
          ンザよりも陽性率が低いともいわれています。検査が陰性であっ
          ても、症状や状況から(例えば家族内にインフルエンザと診断さ
          れた人がいるなど)インフルエンザと診断することもあります。

          治療にはタミフルやリレンザというウイルスが増えるのを抑える
          薬を使います。この薬は新型インフルエンザによく効きます。
          5日分処方されますので、1〜2日で熱も下がり元気になっても、
          5日分の薬は飲みきってください。

          これから寒くなり、年末年始の帰省客などで人の交流が増えると
          再び流行すると思われます。また、ウイルスも変異していき、さら
          に強力な新型インフルエンザになることも考えられますので、普段
          からの体調管理が大切になってきます。