2008年6月 「世界禁煙デー」

                 5月31日は世界禁煙デー。今年のWHO(世界保健機関)のテーマは
                 「若者をタバコから守れ!」です。喫煙率が年々低下している現在、
                 タバコ会社のターゲットは若い女性や中学生・高校生など未成年に向
                 けられています。世界で決めたタバコ規制枠組み条約(FCTC)に追随
                 せざるをえず、タスポという成人識別カードしか使えない自動販売機を
                 導入しました。しかし、このカードの普及が思うように進まず(愛媛県で14%)、
                 運転免許証でも使えるように法律を変えました。カードがなくてもタバコが
                 買えるコンビニでは売り上げが増えているようです。
                 さて、受動喫煙という言葉をよく耳にすると思います。吸わない人までが
                 他人の煙を吸わされることです。夫が1日に20本吸う妻が、肺がんで死
                 亡する危険性は約1.9倍です。外で吸っても、ベランダで吸っても、家族へ
                 の受動喫煙は防げません。喫煙者がいる家庭では、子どもが誤ってタバコ
                 を食べてしまうという事故がよく起こります。1歳未満の乳児が誤嚥する
                 もっとも多いものはタバコです。状況によれば大変危険なこともあります。
                 5月8日から飲む禁煙補助剤(商品名:チャンピックス)が発売されました。
                 最初はタバコを吸いながら内服します。2週間目からは禁煙して、合計3ヶ月
                 間内服します。受診は3ヶ月間、計7回となります。禁煙成功率は6割強
                 といわれており、今までのパッチよりも成功率が高くなっています。
                 この薬は脳に直接作用して、タバコを吸いたくなくなる、吸っても美味しく
                 感じなくなるという働きがあります。費用は3ヶ月間の診療費、薬代もすべて
                 込みで(3割負担で)約1万8千円ほどです。
                 今まで何度も禁煙に失敗した人でも、成功する可能性が高い治療法です。
                 町内では久万高原町立病院と当院で保険による治療が受けられます。
                 もっと詳しく知りたい方は問い合わせをしてください。