2006年10月 「HUG(抱きしめて):最上の愛」

              先日、久留米の聖マリア病院副院長、橋本武夫先生の講演を聴く
              機会がありました。橋本先生は小児科医で、昔から母乳保育を推
              進しています。
              その話の中で、印象に残った言葉を思い出すままにご紹介します。

             ・ 「親」という字は立って木のそばで見るから。
             ・ 「受」けるに「心」を入れると「愛」になる。子どもは愛されてこそ育つ。
             ・ 子どもの時の戯れや遊びは、神が与えてくれた贈りもの。
             ・ 人生に必要な知恵はすべて、幼稚園の砂場で学んだ(ロバート・フルガム)。
             ・ 家庭で最初に教えることは礼節(あいさつ)。
             ・ 時には本物のぶつかり合いも必要(体罰)。
             ・ お話は子どもの情緒をつくる上で大切な栄養である。
             ・ パソコンの内容はいつも同じ内容。先ずは人の顔と顔の対応が大切。
               そこから感性、感動、判断力の多くを獲得する(絵本は保育士が子ども
               に語りかけながらが大切)。
             ・ 出産直後から乳首からフェロモンが出ているので、赤ちゃんは自分で
               乳首を探して吸いつく。乳首に吸いつくことで、赤ちゃんからは消化菅
               ホルモンが分泌され、沈静、入眠に入る。一方お母さんからは催乳ホ
               ルモンが分泌される。ともに快感を反復することによって基本的な信頼
               関係が築かれていく。
             ・ 育児の基本は乳児期の心の安定である。
             ・ 母乳にまつわる誤った情報が多い。たとえば生後3ヶ月から果汁を与える、
               入浴後に白湯を飲ませる、お母さんが風邪薬を飲む時は母乳を控えま
               しょう、1才頃の母乳は栄養もないので止めましょう、1才過ぎたら甘え
               坊になるので断乳しましょう、母乳を続けると虫歯になりますよ、など。
               (正:6ヶ月までは母乳だけで構いません)
             ・ 母親に自信をもたせましょう。寄り道をしても大丈夫。その分いろんなこ
               を見ることができて良いことが多い。
             ・ HUG(抱きしめる)は最上の愛である。
             ・ 病児保育について:病気の時に預けられる子どもはどう思うだろう。