2006年8月「とびひ」

           正確には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)といいます。おもに黄色ブドウ球菌
           という細菌によっておこります。夏に多くみられますが、最近では季節感も薄れて冬でも
           時々みることがあります。病変部位からでた膿で次から次へと広がることからとびひと
           いわれます。この菌は多くの人の鼻の中に潜んでいます。抵抗力の少ない子どもが
           虫に刺されあとや、湿疹を引っ掻いているとそこからこの菌が感染してとびひになります。
           鼻をほじったりすると鼻の中にもできます。
           治療の原則は抗生物質の内服です。きちんと治さずにいると再発しやすいので中途半端
           はよくありません。最近では抗生物質の効きにくいタイプの菌もいます。
           ジクジクしている時は入浴を避け、シャワーにしましょう。石鹸でとびひの部分を洗って
           清潔にしてください。そのあと消毒して抗生物質の軟膏をつけるようにします。基本的には
           乾かしておく方がいいのですが、夜間無意識にかきむしったりする場合は包帯などで覆って
           ください。カットバンのような絆創膏は傷がむれてしまうのでよくありません。
           また爪切りと爪磨きも忘れないようにしてください。 
           保育園への通園は、治療中であって、ジクジクした病変を包帯等で覆っていれば
           構いません。あまりにひどい場合は休ませてください。プールは完全に治るまで中止
           させてください。